どうでもいいところだけが似ている俺達は。




























共に探し。




























ダダダダダダダダダダダ…ガラッ!!!!


「不二、手塚来なかった!?」


自分の教室のドアを勢い良く開けて、俺は席に座っている不二に尋ねた。

探し始めて約15分。

早くしないと昼休憩終わっちゃうのに未だに見つからない、大好きな人。


「さっき来たよ。暫く待って、また出て行ったけど。」

「またー!?」


そう、また。

毎回毎回お互いがお互いを探す度にこうやってすれ違いが続く。

待っていればいいのかもしれないけれど、

いつもいつももう待てない!って探しに行った後に相手が来るんだ。


「よくやるね、君たちも。」


くすくすと楽しそうに笑いながら不二が言った。

不二の言葉に舌を出すことで返事をして俺はまた手塚を探しに教室を出る。

どうしてか、毎回毎回出会う時間と場所の状況は決まってるんだ。

わかってるケド、出来るだけ早く会いたくて毎回毎回学校中を駆け回る。

時間は必ず、残り5分ってとき。


「あーもー!!手塚どこ行ったんだよーーーっ!!!」


生徒会室も覗いて、3−1の教室も覗いた。

中庭にも行ったし、テニスコートも一応覗いてみた。

本当に、どうでも良いくらいにこんな所だけ似たもの同士。

絶対に、残り5分にならないと会えないんだ。

ふと部室の前で校舎にかかっている時計を見ると、昼休憩終了5分前。


「英二。」


ほら、ね。

そして、場所の状況もピッタリ。


「探したよ。」

「俺もだ。」


ぎゅうって俺が抱きついても、手塚は引き離そうとしない。

だって、ここには誰もいないから。

暫くぎゅっと抱きついていると、手塚が一度ぎゅっと強めに抱き返してくれた。

それは、離れる合図のようなもの。


「戻るぞ。」

「うん。」


毎回毎回、残り5分になったとき、

周りに誰もいない、二人きりになれる場所でお互いを見付けるんだ。


「じゃぁねー。」

「あぁ。また部活で。」


手塚の教室の前で別れを告げて、俺は6組の教室に戻る。

にこやかに微笑んだ不二の隣にある自分の席に座った。


「会えた?」

「いつも通りだよ。」


不二の問いに俺が答えると、不二は楽しそうに笑う。


「不便なのか便利なのか、微妙なところだよね。君たちって。

 初めの内はわざとやってるのかって疑ってたよ。」

「わざとなわけないだろ。早く会いたいのにさ。」


酷ぇなぁーと言いながら俺が顔をしかめると、不二はゴメンゴメンと笑いながら謝った。

数学の教科書を机の中から出しながら俺がため息を付くと、

でもさ、と不二は口を開く。


「不思議だよね。どんな場所でもどんな状況でも、絶対に会えるんだから。」


そう、二人共がお互いを探してるときは絶対に見付けるんだ。

例えそこが学校だろうと街だろうと見知らぬ土地だろうと。

5分前に、不思議と、必ず。

それに、


「本気で探してるときはすぐだしね。」


そう言って不二はまた笑った。










終。






お互いに探すことすら楽しんでいるのです。