例えば、傍に居るだけで。



























共に感じ。




























隣にある体温を感じながら、ゆっくりと過ぎる時間。

部屋に響くのは、ページをめくる音。

確か、来る途中寄った本屋で買ってたテニス雑誌。


ペラ…

ペラ…


ゆっくりと、ゆっくりと。

前までは苦手だった空間。時間の流れ。

目を閉じれば、感じるのは暖かな温度と紙のめくられる音。

苦手、だったのになぁ…。

少し高い位置にある肩に頭を預けてそんな事を思う。


「菊丸?」


名を呼んで見下げる視線に笑顔を返せば、なんでもなかったように視線を雑誌に戻した。

少し前までなら、機嫌急降下でもおかしくなかったのに。

だってさ、見付けちゃったんだよね。

雑誌見てても柔らかくなってる眼差しとか、

頭が落ちないように少し力を入れてる肩とか、

全然皺の刻まれてない眉間とか、

柔らかくて優しい雰囲気とか。

つまり、この時間が大好きなのはコイツだって一緒って事。

思わず頬が緩んじゃっても、しょーがないじゃん?

ふふ、と小さく笑った俺に、少し不思議そう顔を向けた手塚は雑誌を閉じた。


「読んでてイイのに。」

「面白い事を思い付いたようだからな。」


聞かせてくれ、と手塚は微笑む。

そんな手塚ににへ、と微笑むと、


「手塚も俺が大好きーって話。」


そう言って抱き付いた。










了。




短い!!一歩間違えればヤバイお題。(爆)

空気が感じられる距離って幸せ。そんな感じで。