3:だけど、それはもう。




























いつだって心配といえばボクがして、相談だって一番に受けて、

嬉しい事も、ボクが一番に聞いていた。


「不二、行ってくんね。」

「うん、行ってらっしゃい。」

「もしもの時は、よろしく。」

「任せて。」


明らかに緊張している親友を見ながら、ちょっと寂しいなぁ、なんて思う。

考えている事は一切顔には出さないで、ひらひらと手を振って見送った。

一大決心をしたボクの大事な親友は、これから玉砕覚悟で想い人に告白をしに行くんだって。

あーあ、寂しくなるなぁ。もったいないなぁ。

何でそう思うかって?

だって、ボクは結果を知っているからね。

何かちょっと黄昏れながら窓の外をじっと眺めて、授業までには絶対帰ってくると言った親友を待つ。

授業開始1分前。

慌てたように教室に駆け戻ってきた親友の表情は、当然、ボクの予想通り。


「不二不二不二!!!」

「はいはい、昼にでも聞いてあげるから、今はとにかく授業の準備しなよ。」

「うん!!」


少しだけ、目の端が赤い親友をこっそり横目で眺めながら、多分最後になる一番に聞く嬉しい事を、

少しだけ複雑な気分で聞く準備をしながら、授業開始を待った。


いつだって心配といえばボクがして、相談だって一番に受けて、

嬉しい事も、ボクが一番に聞いていた。

だけど、それはもう。









終。